【いよいよ夏本番】脱水&熱中症予防!上手な水分補給のコツを管理栄養士がご紹介

【いよいよ夏本番】脱水&熱中症予防!上手な水分補給のコツを管理栄養士がご紹介

いよいよ夏本番。暑い日には、脱水や熱中症が心配ですよね。「水分をとろう!」とよく言われますが、どんなものをどれくらい飲んだらいいのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、上手な水分補給の方法を管理栄養士が解説します。

2023年06月02日

1日に必要な水の量はどれくらい?

水分を失うとどうなる?

人間の体の約60%は水分でできています。そのうち5%を失うと脱水症状や熱中症などの症状が現れ、10%を失うと筋肉のけいれんや循環不全などが起こり、20%失うと死に至る恐れがあります。

1日にどれくらい飲めばいい?

人間は、1日に2.5リットルの水が必要であると言われています。とはいえ、2.5リットルすべてを飲み水からまかなう必要はありません。 私たちは、食事から約1リットルの水を摂取し、さらに体内では約0.3リットルの水を作り出しています。つまり、飲み水として摂取する必要があるのは約1.2リットル。コップ1杯が約200ミリリットルであるとすると、6杯ほどが必要となる計算ですね。

管理栄養士が解説!水分補給のポイント

一気飲みではなく、こまめに飲む!

人の体が一度に吸収できる水の量は約コップ1杯ほど。一気にまとめて飲むのではなく、コップ1杯の水をこまめに飲むことが大切です。 また、起床時や運動時、そして入浴前後は特に水分が不足した状態になりやすいため、意識して飲むと良いですね。

何を飲めばいい?

通常時の水分補給は、水やお茶など、無糖の飲み物を選ぶと良いでしょう。ジュースやスポーツドリンクなどの甘みのある飲み物は、糖分の摂りすぎを防ぐためにも普段はなるべく控えましょう。 スポーツドリンクは、運動をするときや体を動かすときなどに利用すると良いでしょう。 また、脱水時には経口補水液を活用しましょう。経口補水液とは、脱水症の際に経口補水療法に用いる飲み物です。スポーツドリンクと比べると、電解質の濃度が高く、そして水と電解質の吸収を速めるために糖濃度は低くなっています。

アルコールは水分補給にはなりません

暑い夏は、冷たいビールなどのお酒が特においしく感じられる季節ですよね。とはいえ、アルコール飲料は水分補給にはなりません。 アルコールには利尿作用があり、通常より尿の量を増やしてしまうため、むしろ脱水が進んでしまう可能性があります。飲酒の際には特に、こまめに水などのソフトドリンクで水分を補給するように心がけましょう。

まとめ

適切な水分補給で暑い夏を元気に乗り切ろう!

のどが乾いたと感じたら、それはもう体が水分を必要としているサイン。日ごろからこまめに水分補給を心がけ、脱水症状や熱中症を予防して元気に過ごしましょう! 【参考文献】 ・厚生労働省,「健康のため水を飲もう」推進運動,厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html) 閲覧日:2023年5月1日 ・大塚製薬工場,「よくあるご質問」「スポーツドリンクとは何が違いますか?」,経口補水液OS-1 (https://www.os-1.jp/faq/02/) 閲覧日:2023年5月1日 ・江崎グリコ株式会社,水分補給におすすめの飲み物とタイミング,POWERPRODUCTION (https://cp.glico.jp/powerpro/citric-acid/entry11/) 閲覧日:2023年5月1日

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著者

谷口 美希(管理栄養士)

食べることと料理が大好きで、大学で栄養学を学ぶ。卒業後は管理栄養士として老人ホームや健診センターに勤務。現在は、特定保健指導やオンラインでの栄養指導、コラムの執筆などに携わっており、栄養の面からたくさんの方の健康を支えていくことを目指しています。


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